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サイエンスアゴラ

report開催報告

セッション報告REPORTS




主催企画

主催企画
プレゼンテーションの名手が登壇して新たな科学技術の伝え方を探索するシンポジウムや、科学技術をめぐるさまざまな課題をみんなで話し合うワークショップなど、「伝えるコミュニケーション」と「つくるコミュニケーション」の場を提供しました。

みんなでつくる7連続ワークショップ

フューチャーセッションやグラフィックファシリテーションなど、豊かで多様な対話の場を堪能してもらうために、日本科学未来館7階イノベーションホールにおいて、次の7つのワークショップ(WS)を実施しました。
  • 主催:科学技術振興機構 科学コミュニケーションセンター(JST CSC)
  • オーガナイザー:
  • 平川 秀幸( JST CSC フェロー、大阪大学教授)
  • 田原 敬一郎( JST CSC アソシエイトフェロー、(公財)未来工学研究所 主任研究員)

WS1Ab-604
つくるコミュニケーション「最上の問い」セッション(サイエンスアゴラ2013 開幕セッション)

WS2Ab-605

専門家にとって(WS1)、そして市民にとって(WS2)の「つくるコミュニケーション」をフューチャーセッション(最適解のない複雑な問題を解決するために、企業・行政・NPOなどのセクターの壁、組織内の部署の壁、専門分野の壁など、立場の違いを超えた対話により、協調アクションを生み出す場)によって実践しました。
  • ファシリテーション:株式会社 フューチャーセッションズ
WS1は、超一線級の専門家による、「最上の問い」を生み出すセッションです。各専門家が挙げる課題に対して、異分野の専門家が「なぜ」を問いかけ、課題そのものを本質に近づけていきます。生み出された問いは、継続的な対話のテーマとして据えられていきます。大学研究者、政策担当者、企業などから専門家を中心に、64名が参加しました。

WS2は、多様性ある社会問題に挑む市民による、本音の問題提起セッションです。 ニッチで深い問題を多数取り上げ、それら問題間の関係性を検証したり、問題と問題の間にある別の問題を発見したりします。このような「自分ゴトの問い」セッションを継続して行うことで、誰かが強い想いを持った自分ごとの社会問題を集め、一覧化していきます。大学の専門家に加え、NPOや社会起業家など問題意識の高い参加者、64人で進めました。

WS1では社会問題と科学の接点が検討され、8つの「最上の問い」が生み出されました。WS2では社会問題と、その問題に関わってほしいステークホルダーが検討され、8つの「自分ゴトの問い」が生み出されました。今後このようなセッションを継続して実施し、問いのアーカイブにしていくことができればと思います。
みんなでつくる7連続ワークショップ
みんなでつくる7連続ワークショップ
みんなでつくる7連続ワークショップ

WS3Ab-606

科学コミュニケーションに何ができるのか?何をすべきなのか?東日本大震災は科学コミュニケーションのあり方をめぐってさまざまな課題をつきつけました。震災を経て今私たちは科学コミュニケーションをどう考えるべきかについて議論しました。
  • 後援:科学技術社会論学会
  • 登壇者:
  • 中村征樹(大阪大学准教授)
  • 田中幹人(早稲田大学 准教授)
  • 渡部麻衣子(日本学術振興会 特別研究員)

WS4Ab-619
サイエンスアゴラのみらい(サイエンスアゴラ出展者限定)

2013年で8回目になるサイエンスアゴラ。継続的な開催を視野にサイエンスアゴラの課題を明らかにし、果たすべき役割を長期的な視点で考えました。
  • ファシリテーション:株式会社黒崎事務所
  • グラフィックファシリテーター:やまざきゆにこ
サイエンスアゴラのみらい
サイエンスアゴラの出展者同士で「サイエンスアゴラらしさってなんだろう」とか「こんなサイエンスアゴラになると良いな」といったことについて意見交換を行いました。

「もっと人との交流をしたい」「もっと他の出展者のやり方を見たい」など、出展者であると同時に「お客さん」としてサイエンスアゴラを楽しみたい、といった、出展目的と期待に係る意見が多く出ました。

やまざきゆにこさんによるグラフィックファシリテーションも行われ、一般のものとはひと味違った雰囲気の中、楽しいワークショップとなりました。

WS5Ab-654

科学研究において、何を面白いと思い、どのような成果を期待し、科学の発展に何ができるのか。研究者と市民がそれぞれの立場から一緒に考える機会を提供しました。
  • 主催:「つくる、つながる、つかう」プロジェクト、JST CSC
  • 共催:総合研究大学院大学 学融合推進センター
  • 登壇者:
  • 皆越ようせい(土壌動物フォトグラファー / 日本土壌動物学会 会員)
  • 中村敏和(自然科学研究機構 分子科学研究所 准教授)
  • 島谷健一郎(統計数理研究所 准教授)
  • 本多 史朗(公益財団法人 助成財団センター)

WS6Ab-655

福島第一原発事故がもたらした、科学と社会の軋轢を検討するために開催した過去2回のシンポジウムの中で見えてきた課題の検討と今後の展望を話し合いました。
  • 主催:ミドルメディア実行委員会、JST CSC
  • 登壇者:渡辺政隆(JST CSCフェロー / 筑波大学 教授)

WS7Ab-656

科学者の見ている世界と、自分(参加者)がいつも見ている世界を、見るという行為に特化したツールを通じて意識化させ、お互いの見ている世界の限定性と多様性を発見してもらいました。
  • 主催:総合研究大学院大学 学融合推進センター、JST CSC
  • 登壇者:郡和範(高エネルギー加速器研究機構)

シンポジウム

Ab-652

「科学技術のあたらしい伝え方」シンポジウム
科学技術を楽しく、わかりやすく、かっこよく伝えることに長けた4人のプレゼンターを迎え、それぞれの持ち味を活かしたプレゼンテーションを行った後、科学技術のあたらしい伝えかたについて話し合いました。

短い時間でたくさんのトピックを話し、研究活動の全体像を提示する「研究100連発」、ファラデー以来の伝統をもつクリスマス・レクチャー、スマホ顕微鏡を素材にしたベテラン研究者の名人芸、全世界を席巻するTEDスタイルに、来場者もニコニコ生放送の視聴者も夢中になりました。
  • プレゼンター:
  • 福地 健太郎(ニコニコ学会β、明治大学 准教授) 「研究100連発
  • 斉田 智明(ブリティッシュ・カウンシル プロジェクトマネージャー)「英国クリスマス・レクチャーにみるサイエンス・コミュニケーション-主催者からみた問題点と解決法
  • 永山 國昭(生理学研究所 特任教授、英国王立研究所 金曜講話演者) 「スマホ顕微鏡がひらくミクロ世界
  • Patrick Newell( TEDxTokyo co-founder) 「How to make 1+1=11
  • ファシリテーター:佐倉 統( JST CSC フェロー、東京大学大学院 教授)

Ab-950

科学技術の智:分野を超えて新しい価値観をつくる
科学技術の智」プロジェクトにおいて、科学技術リテラシー像として日本人が身に付けるべき科学技術の基礎的素養について、体系的にまとめた報告書が2008年に作成されました。

本セッションでは「科学技術の智」プロジェクトを振り返り、その成果の展開等にかかる話題提供とともに新しい価値観をテーマにパネルディスカッションを行いました。

当日は初等中等教育から高校・大学教育さらに社会とのつながりまで含めた教育の連携、イノベーション創出に向けた多様な学問の連携等が話題に上がり、会場を交え活発な議論が行われました。

Ab-653
総括セッション

総括セッションは、最終日11/10(土)15:30-17:00に日本未来科学館7階みらいCANホールにて開催され、横山広美さんのコーディネートによりゾーン報告・ワークショップ報告および総合討論が行われました。
総括セッション

ゾーン報告・ワークショップ報告


ゾーン報告では、出展企画のゾーニングに関わったサイエンスアゴラ推進委員会の担当委員より、ゾーニングの意図や当日の様子などの報告がありました。

まず、北原和夫さん(委員長)が出展全体を総括し、高安礼士さんより終日出展企画全般と「特設・地域連携ゾーン」および「特設・生徒発表・教員交流ゾーン」についての報告、高梨直紘さんより時間枠出展全般についての報告、伊藤日出男さんより「特設・最先端研究ゾーン」および研究機関等の出展企画についての報告がありました。

また、主催企画として初日夜に出展者の参加により実施した「みんなでつくる『サイエンスアゴラのみらい』」ワークショップの概要について、科学技術振興機構の長谷川奈治事務局長が報告しました。

総合討論


総合討論では「サイエンスアゴラ2013の成果」および「今後のサイエンスアゴラのあるべき姿」のテーマを中心に、登壇のパネラーによるパネルディスカッションが行われました。

横山広美さんのコーディネートのもと、各パネラーから多様な視点から課題の指摘や意見・提案がなされるとともに、来場者からもサイエンスアゴラの経緯などのコメントがなされるなど、今後の活動展開につながる討論となりました。

閉会挨拶

閉会挨拶では、科学技術振興機構の大竹暁理事が次回「サイエンスアゴラ2014」の開催予定(2014年11月8日(土)、9日(日)、東京・お台場地域)のほか、科学と社会の関係とあわせて「来年のアゴラにむけて」の課題・方針を披露しました。
  • コーディネーター:横山広美(東京大学 准教授)
  • パネラー:
  • 北原和夫(東京理科大学 教授、JST CSC 科学コミュニケーション研究主監)
  • 高安礼士(千葉市科学館 アドバイザー)
  • 高梨直紘(東京大学 特任助教)
  • 伊藤日出男(産業技術総合研究所 臨海副都心センター 所長代理)
  • 中島秀人(東京工業大学 教授)
  • 小泉 周(自然科学研究機構 研究力強化推進本部 特任教授、JST CSC フェロー)
  • 報告:長谷川奈治(JST CSC 事務局長)
  • 閉会挨拶:大竹暁(JST 理事)

出展企画について

出展形式:終日枠と時間枠

多様な科学コミュニケーション活動の「見本市」の役割を実現するため、出展形式を終日枠と時間枠の2種類に大別して出展企画を公募しました。「終日枠」は2日間(または1日)の出展企画で、出展スペース(テーブル型・ブース型・ポスター型など)における展示や演示・実験、ワークショップなどです。「時間枠」は標準90分間の出展企画で、ホール・会議室や特設ステージなどの会場で、シンポジウム、ワークショップ、ステージ企画などを実施します。このほかに、屋外での出展企画の応募もありました。

公募・審査と会場ゾーニング

開催趣旨や開催方針を踏まえた企画を高く評価することを公募案内に示し、審査ポイントとして①出展の目的・ねらい、②実現性、③発展性などを登録いただきました。210企画を超える応募があり、サイエンスアゴラ推進委員会(担当委員)の選考審査でモデルケースとなる企画や、配慮を必要とする企画などをチェックして出展企画を決定しました。そして、出展者の所属分類、出展目的・対象者、出展形式・内容などに考慮して会場ゾーニングを行い、出展場所・プログラムを決定しました。

サイエンスアゴラ賞について

サイエンスアゴラ賞

サイエンスアゴラでは、企画内容の向上や科学コミュニケーション理念の促進を図ることを目的とした「サイエンスアゴラ賞」を設けています。サイエンスアゴラ賞はサイエンスアゴラ推進委員会において選考しました。当日の出展の様子をみながら、公募書類の査読結果、来場者投票、開催後の出展者による相互投票の結果も踏まえ選出されました。2013年はサイエンスアゴラ賞として11件を決定しました。また、来場者投票の得票数1位の企画を、来場者特別賞に決定しました。

産総研賞、フジテレビ賞、リスーピア賞

サイエンスアゴラ賞とは別に、共催機関・協力機関等より、「産総研賞」、「フジテレビ賞」、「リスーピア賞」が贈られました。それぞれの機関が選考を行い、各1件の受賞企画を決定しました。

サイエンスアゴラ賞、各賞の授賞式

2013年12月26日、日本科学未来館でサイエンスアゴラ賞および各賞の授賞式を行いました。式では科学技術振興機構科学コミュニケーションセンターの毛利 衛センター長が受賞者に賞状を贈りました。受賞者は「サイエンスアゴラでは出展者どうしの交流ができた」「この受賞が今後の科学コミュニケーション活動の励みになる」と喜びを話しました。
サイエンスアゴラ賞
サイエンスアゴラ賞
サイエンスアゴラ賞

来場者投票結果

1位Ea-401

2位Ca-215
電気をつくる物理ゲーム館「エレキテルの広場」(東京電機大学理工学部理学系物理学コース)

2位Ea-417
カラーマジック!不思議な化学実験!(日本化学会 教育・普及部門 普及交流委員会)

4位Da-302
ミニ新幹線の走行(埼玉県立春日部工業高等学校)

5位Aa-061
世界に一つの岩石標本製作-ジオパークを楽しもう!(島原半島ジオパーク推進連絡協議会 がまだすドーム(雲仙岳災害記念館))

5位Fa-506
あなたもチャレンジ!おもしろ科学ランキング(株式会社 創造教育センター 麻布科学実験教室)

出展者相互投票結果

1位Aa-027
新元素を発見しよう!~アジア初の命名権獲得へ!?(理化学研究所仁科加速器研究センター)

1位Aa-053
気象予報士とお天気実験!(日本気象予報士会サニーエンジェルス)

1位Aa-088

4位Aa-036
DNAを見てみよう!(東京薬科大学ゲノムサイエンス研究部)

4位Aa-064
ウルシの科学 -伝統工芸を科学する-(丹波漆、京都府立大学)

4位Aa-085
黒ラブ教授の理系笑いライブヽ(´▽`)/ブー体験版(黒ラブ教授(よしもとクリエィティブエージェンシー))

大学・研究機関など

研究者・大学・研究機関・学協会等からの出展が大幅に増加しました。公的プロジェクトや、研究者中心のNPOからの出展などもここに含まれます。「社会に支持される科学技術」や「最先端科学技術の成果の発信」を出展目的とする公的研究機関等が増加しました。また主な対象者として、これまで多かった「小学生以下」から、「中学生・高校生・高専生」や「一般大人」を重視する傾向がありました。
内容でも「研究者の日常をそのまま見せる」をコンセプトに研究者同士が議論したり、難解な数式を書き続ける様子をありのままに見せたり、「わかりやすく伝える」という近年の科学コミュニケーションの対局となる新しい手法が見られました。
今回、2010-2012年度に内閣府が主催した最新の科学・技術を青少年にアピールする「科学・技術フェスタ」の参加機関からの出展企画を日本科学未来館1階に集め「特設・最先端研究ゾーン」を設置しました。そして、これと隣接した「にぎわいゾーン」では類似分野の企画を集め、「ナノテク・IT・物理」「生命科学・健康」「宇宙・環境・天気」「身近な科学時術」の分類をプログラムに掲載しました。

サイエンスアゴラ賞Aa-015

WPI Science LIVE! (WPI サイエンスライブ!)
土方智美さん(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構、WPI合同出展幹事)

私たち「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」では世界中から集まりWPI拠点で研究を行っている第一線の研究者によるミニレクチャー、トークセッション、実験・実演などを通して研究内容を研究者から直接伝えること、また来場者の質問にその場で答えることで研究者と来場者の皆さんのつながりを作る双方向型のプログラムを目指しました。

最先端の科学の魅力や研究者の情熱が来場者の「科学って面白い!」に繋がるとともに、未来の科学者へのメッセージとして伝わっていれば大成功です。
  • 受賞理由:世界最先端の研究拠点が連携出展し、「わかりやすく伝える」という近年の手法とは異なる、黒板を持ち込んでの「研究の現場」を感じさせる議論により、研究者の生の声を届けました。

サイエンスアゴラ賞Aa-027

新元素を発見しよう! ~アジア初の命名権獲得へ!?
宮内成真さん(理化学研究所 仁科加速器研究センター)

当研究センターは世界屈指の原子核物理の研究所です。見えない世界の研究なので今回も出展内容には苦労しました。毎回心がけているのは原子核をいかに身近に感じられるかです。そのため、できるだけ参加型の展示を目指しています。

今回目玉の一つにブースの壁一面を使って、原子核の書かれたシールを来場者に貼ってもらい核図表をみんなで作りました。6500以上にもなる原子核のシールだったので製作には苦労しました。シールを親子で協力しながら貼っている姿が多く見られ、とてもほほえましかったのが印象的でした。
  • 受賞理由:難解と思われがちなテーマですが参加型の展示模型を工夫して、親子が協力する場面を演出する など多くの体験者との対話を実現して、来場者投票で上位の評価を得ました。

リスーピア賞Aa-026

準周期パターンが拡げる新たなデザインの世界を体験!
科学芸術学際研究所ISTA

ISTAではサイエンスとアートの交流を目指して、大人も子どもも楽しく科学に親しめるような企画を実施してきました。

今年は、科学的法則を応用したアート作品7点の展示、および小さなタイルや積み木から相似形の大きなタイルや積み木を作るワークショップを行いました。いずれも2011年度ノーベル化学賞を受けた準結晶研究からヒントを得たものです。来場者には非常に楽しんでいただき、それによって私たちも刺激を受けました。
  • 受賞理由:フラクタルが作り出す幾可的なデザインを、子どもにもわかりやすいブロックを用いて紹介していました。また、スタッフも来場者に対して親切で好印象を持ちました。

Fa-503

地上の太陽・核融合エネルギー
春日井敦さん (日本原子力研究開発機構 那珂核融合研究所・青森研究開発センター・核融合研究開発部門)

未来のエネルギー「地上の太陽・核融合」をテーマに、第一線の研究者が大型太陽専用望遠鏡を用いた太陽のプラズマ観察(屋外)や、核融合エネルギーの説明や実験を実施して、大勢の方々と体験を通した対話を行うことができました。実験を何度も繰り返す子どもや、熱心に質問される高校生や大人の方も多く、反響の大きさに驚かされました。太陽観察を毎年楽しみにしているというリピーターや、サイエンスアゴラで興味を持って研究所を見学したいという方も多く、対話と参加を続ける重要性を肌で感じた2日間でした。

地域の活動拠点となる機関・団体など

全国各地域における「自律的な科学コミュニケーション活動」の活性化を推進するため、出展目的に地域連携の拠点形成、地域連携活動(科学館・博物館等、地域連携拠点)を挙げた企画を集めて「特設・地域連携ゾーン」を設置しました。
出展者は地域連携展開に意欲的な市民有志・ボランティア・NPO、大学、科学館・博物館、行政府、学校など多彩です。
日頃から地域に密着した経験を生かして、どの展示企画も上手に楽しませながら伝える対応が見られました。また、「地域連携ゾーン」として出展企画をまとめたことにより、出展者同士がお互いの展示を訪問しあい積極的に交流を行う様子が見られました。積極的な情報交換と交渉の結果、今後の連携企画をいくつも具体化することができたそうです。
これからサイエンスアゴラを軸として、情報共有と連携のネットワーク構築が期待され、これに取り組む出展者の意欲も示されました。

Aa-104

広がりゆく科学のひろばの担い手たち-各地の科学祭をつなぐ-
横山雅俊さん(第5回東京国際科学フェスティバル実行委員会)

第5回東京国際科学フェスティバル(TISF)の開催報告や理念、メインビジュアルの紹介とともに、日本全国の科学祭の取り組みやサイエンスカフェの紹介をブース展示で実施しました。併せて、未来館3F会場奥の出展者交流スペースにて、各地の科学祭主催者を主な対象とした交流会を実施し、理念や成果、問題意識などを共有しました。

TISF だけでも盛り沢山でしたが、日本各地から持ち寄られた豊かな内容を共有することで、草の根と地域連携型の科学コミュニケーションの新たな広がりを作れたと思います。

Aa-114

市民有志による地域科学コミュニケーション
中村一尚さん(サイエンス・サポート函館 科学楽しみ隊)

科学コミュニケーションを目的とした市民有志の団体である「SSH科学楽しみ隊」の紹介を行いました。

結成のきっかけである「はこだて国際科学祭」や地域イベントへの独自出展を顧みながら、写真や年表のライブラリを展示用パネルとして制作し、組織の成り立ち・活動の広がりを紹介、独自出展の先駆けとなった紙飛行機の配布も行いました。科学イベント関係者をはじめ多くの方と、コンテンツの内容や展示法、ボランティア活動の問題点などの情報交換を行うことができ、活動を主観・客観の両面から見直すきっかけとなりました。

Aa-109

地域連携を目指す名古屋大学のアウトリーチ活動
戸次真一郎さん(名古屋大学リサーチ・アドミニストレーション室、あいちサイエンス・フェスティバル事務局)

「あいちサイエンス・フェスティバル」は、自治体や科学館などとの地域連携活動を大学の研究情報発信とリンクさせた科学コミュニケーションのイベントであり、全国的にもユニークな研究アウトリーチ活動です。

サイエンスアゴラでは、今年のフェスティバル開催報告とともに、研究アウトリーチの義務化にともなう研究者の支援体制構築や、地域と連携した活動展開を紹介しました。科学コミュニケーションに携わる人たちと、手法開発や今後の方向性についての情報交換や、大学の役割と地域貢献・アウトリーチについて有用な意見交換ができました。

Aa-112

from静岡~みる・きく・さわる~SCアラカルト
代島慶一さん(静岡科学館る・く・る(指定管理者:(公財)静岡市文化振興財団)及び静岡科学館科学コミュニケーター育成講座受講生)

今回の出展では、静岡科学館の科学コミュニケーター育成講座の紹介を行うとともに、講座受講生有志5名そ れぞれが企画したミニトーク実演を行いました。

受講生にとっては、静岡よりも年齢層の高い参加者に接することができ、受講生自ら工夫した内容でうまくいったこと、うまくいかなかったことそれぞれあり、良い経験を積むことができました。また、静岡科学館にとっても、同様の取り組みを行っている、またはこれから行おうとしている方々と情報交換をすることができ、講座をブラッシュアップできる良い機会となりました。

学校連携活動団体・教育関係機関など

学校教育では「学ぶ意欲」「体験の重視」「表現力」「国際性」などの課題が挙げられており、社会とのつながりを重視して、科学技術と関わる課外活動や校外連携などが推進されています。昨年からサイエンスアゴラでは「特設 生徒発表・教員交流ゾーン」を設置し、「校外機関との連携による学校活動(学校のほかに、協力機関としての活動を含む)」の登録企画を集めました。
1日目に教員有志により研究者等と連携した生徒発表会と教員交流会などが開催されました。生徒は午前中に発表後、午後はリラックスして他ゾーンを楽しみ、全員がレポートを提出しました。
2日目にはJST理数学習支援センターによる企画「児童生徒の先進科学研究発表会2013」があり、多くの児童生徒・教員が参加しただけでなく、他ゾーンの出展企画も訪ねました。
他ゾーンにおいても学校関係からの出展がありました。にぎわいゾーン・地域連携ゾーンでの企画や、時間枠と特設ステージでディベートやTV会議を行う企画が、学校や教育委員会、教育センター等により出展されました。

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アゴラ中高生ポスター発表会 アゴラ中高生の研究者ゾーン訪問研修
清水雅己さん(教員有志チーム、埼玉県教育委員会)

全国から約100名の中高生が参加し、39件のポスター発表を行いました。Web告知を工夫し昨年より多彩な参加者となりました。

ポスター発表会の開会式では、高校生の司会で1分間ずつ発表紹介を行い、ポスター会場に移動しました。午前中、異なる学校の生徒同士が発表しあったり、参加者に英語で研究内容を紹介したり、活発な交流が行われました。午後は、発表した中高生が大学・研究機関等の出展を訪問する研修の時間を設けました。研究者の熱い思いや研究分野の広がりに触れることができ、「学校の勉強ではこのような機会はなく大変有意義だった」と好奇心と将来への意欲を高める機会となりました。

Ca-256

アゴラ教員交流会
中山広文さん(教員有志チーム、岡山県立岡山一宮高校)

「学びは学校の中だけでは完結しない」をテーマに、教育交流会を行いました。同日の生徒発表会を引率した教員や教育関係者に加えて研究者等も参加した交流会となりました。日頃から独自プログラム開発や校外連 携を実践している参加者が多く、困難を乗り越えて活動を実現する取り組み紹介に熱心に聞き入り、活発な意見交換・情報交換を行うことができました。

昨年の交流会への参加経験が、岡山では複数校と博物館を巻き込んだ“博学連携”にも発展しています。今回も互いに訪問する約束ができるなど、全国的なネットワークに広がる有意義な交流会となりました。

Ca-254

児童生徒の先進科学研究発表会2013
JST理数学習支援センター

小・中・高校生約250名が、科学研究の成果をポスター発表しました。一般来場者を含めて約650名が参加する盛大な発表会となりました。発表内容は理数全般の多岐にわたり、学校の科学部チームの活動成果を発表するグループもいれば、大学の研究室や自宅で数年に渡って行った個人研究の成果を発表する児童生徒もいました。参加した児童生徒・指導教員(科学部顧問や大学教員)間の意見交換のみならず、一般来場者との交流が積極的に行われ、特に児童生徒にとっては刺激の多い発表会となりました。

今後は、ここで得た情報や気づき、人とのつながりをもとに、知的探究心がより深まっていくことを期待しています。

サイエンスアゴラ賞フジテレビ賞Da-302

ミニ新幹線の走行
津野章久さん(埼玉県立春日部工業高等学校 機械科)

埼玉県立春日部工業高等学校の機械科では、3年生の課題研究という授業で3年ほど前から「5インチレール上で人を乗せて走行できる新幹線模型」を研究製作してきました。製品として販売できるレベルの完成度を目指して生徒達が自作した作品です。ボディーの光沢感、安全性、モータの回生制御など盛りだくさんの内容にこだわって製作しています。

当日は、線路の敷設・撤収、運行管理をすべて生徒が行い、研究・製作の過程も紹介しました。たくさんの方が喜んで乗車くださり、技術力を磨くやりがいにもなりました。
  • 受賞理由:
  • 試乗させるだけでなく、製作工程などの説明を高校生が自ら行って対話を深めていました。課題研究では鉄道博物館等との校外連携を推進し、社会活動にもつなげている様子がわかりました。(サイエンスアゴラ賞)
  • 車両制作から、設営、運用、補修、管理の全てを生徒だけで行い、大変驚かされました。たくさんの子どもを楽しませながら科学技術に興味を抱かせた、エンターテイメント性が高い出展でした。(フジテレビ賞)

NPO・ボランティア・企業・各種団体など

NPO・ボランティアや企業をはじめ、学会や大学・研究機関等を含めた多種多様な出展者が、各会場での「にぎわいゾーン」で多彩なテーマを取り上げて出展しました。
出展企画を公募するにあたり、「見本市としての機能」「ハブとしての機能」に重点を置きました。その結果、科学コミュニケーション活動の実践や、地域連携など、科学コミュニケーション活動の見本となるさまざまな活動形式のモデルケースとなる企画が集結し、先進的な取り組みが紹介されました。
特に、多くの来場者を対象とした「にぎわいゾーン」では、興味を持たせて参加してもらうだけでなく、一方向の説明ではなく一緒に考え、語り合うコミュニケーションに発展させる解説方法や体験内容の工夫が見られました。
「日頃の活動」を踏まえた出展が多く、今後は出展者同士の交流を促進するとともに、他の領域の科学コミュニケーションについても情報を流通するしくみをつくることで、さらに活動が発展することが期待されます。

サイエンスアゴラ賞Aa-053

気象予報士とお天気実験!
山本由佳さん(日本気象予報士会サニーエンジェルス)

3年前から出展しています。今回は気象現象の不思議を感じていただくための簡単な実験と気象観測機器体験をメインにした出展内容にしました。特にFNNニュースで紹介された雲を作る実験は、順番待ちの列ができるほど大人気でした。

サイエンスアゴラでの全国の科学館担当者や出展者の皆様との出会いは、協働企画へ発展しつつあります。私達の合言葉「空を見上げるお母さんを増やそう!」が皆様の心に伝わったことが実感でき、活動の継続と広域での展開を目指す私達にとって心強い追い風を感じた2日間でした。
  • 受賞理由:子どもとともに保護者を対象としたアプローチがよかったです。実験を日常に結びつけて考えを深めさせ、解説型に偏らないバランスの良い対話を実現させていました。

サイエンスアゴラ賞Aa-088

昆虫食を科学する~国連が認めた食料~
水野壮さん(食用昆虫科学研究会)

昔食べた懐かしい味。ゲテモノ。新しい味覚への挑戦。栄養食品。来場者によって異なる昆虫食へのイメージと、私たちの考える昆虫食のイメージとを対話でミックスしていくと、新しい昆虫食の意義が見えてきます。生体展示やポスター展示を見たり、試食をしたりしながら、ゆっくり語り合う場をつくることを大事にしています。

毎年新しい出会いがあり、仲間も増えてきました。今回の受賞を機に、私たちの活動の幅は一層広がりました。蛹から成虫へと変態を遂げる、食用昆虫科学研究会の来年にもぜひご期待ください。
  • 受賞理由:食糧危機という世界的課題の解決方法を、実際のサンプルを用いて分かりやすく紹介していました。深刻な問題だけでなく、嗜好品としても紹介する工夫もありました。

サイエンスアゴラ賞Aa-033

人体にとりこめ! ウェルCome噛む消化ランド
中村信彦さん(川崎学園 川崎医科大学 現代医学教育博物館)

川崎医科大学 現代医学教育博物館は、国内では数少ない医学を専門とした博物館です。サイエンスアゴラには、昨年から参加しています。

今年の出展では、消化について少しでも分かりやすく紹介できればと展示ブースを遊園地に見立て「消化ランド」としました。そして、胃や腸などの臓器のイラストを貼って作る消化器エプロンの工作や内視鏡カメラの操作、噛む力を体験するなど楽しみながらからだのことを学べるように工夫しました。来場した方の驚きや反応を色々と見ることができ、今後の活動の参考となりました。
  • 受賞理由:出展経験をもとに新規開発したという体験型展示と解説手法は解りやすく、科学館関係者の参考になりました。展示を用いた有機的な解説で、科学的な情報提供が充実していました。

サイエンスアゴラ賞Aa-091

Catalysis Park 2013「触媒ってなぁに?」
関根泰さん(触媒学会)

本出展は、触媒の世界を代表する大学や企業の研究者が集まる一般社団法人触媒学会が主催しました。

「触媒ってなぁに?」という疑問に答えるべく、入浴剤の蛍光色素合成実験やゼオライト模型作成、工業触媒に関する多くの展示を通して、触媒とは何か、何の役に立つのか、どうやってはたらくのか、を目で見て・触って・知っていただくことを狙いとしました。数多くの小中学生の方や保護者・一般の方にご来場いただき、興味を持っていただけたようで、一同喜んでいます。
  • 受賞理由:学会として企業・大学等と連携し、日常的に行っているアウトリーチ活動が紹介されましたが、内容が大変工夫されていました。大学教員と学生の連携もよく、対話促進のための対応もよかったです。

Da-301

みんなで考えよう!放射性廃棄物の地層処分
加藤貴子さん(原子力発電環境整備機構)

社会的課題である「高レベル放射性廃棄物の地層処分」をテーマに展示車(トレーラー)を屋外出展し、模型やパネルを使って来場者と対話しました。

実験で、地層処分で使うベントナイト粘土が膨潤し水が通りにくくなると「なるほど」との声。「漠然とした不安で判断しない」「安全性と危険性を平等に知る環境を」など、アゴラ来場者の、科学的にきちんと理解し、自ら判断しようとする姿勢が強く印象に残りました。アゴラでの経験は、今後の全国展開の方向性を考えるよい機会となりました。

産総研賞Ca-216

”飛ぶ”を科学!滞空競技用ペーパーグライダーに挑戦
小松秀二さん(特定非営利活動法人 紙飛行機サイエンス)

初参加にあたり「ドキドキ、わくわく」をコンセプトに、ワークショップで揚力の実験を再構成し、特に翼上面の負圧状態の可視化に工夫を凝らしました。「これで安心して飛行機乗れます!」とのお父さん、「面白かった!」とお子さんから多数いただきました。

参加者数は両日で140名超ですが、更に見学者も実験に参加していただきました。その後、週末に公園に来て一緒にフライトを楽しんでいる参加者もいます。また、他出展者との情報交換も継続しています。教室のオファーもあり、活動の方向性を再確認できた貴重な体験でした。
  • 受賞理由:単なるペーパーグライダーの工作教室だけでなく、風洞などを利用してどうして飛行機がとぶのかを参加者に実験とともに考えさせながら解説しているのがよかったです。

来場者特別賞Ea-401

再生可能エネルギーで充電する電気自動車の未来
武子雅一さん(電気理科クラブ)

来場者に満足いただけたことを嬉しく感じています。今年の出展は電気理科クラブと東京工芸大学EV(電気自動車)サークルとの連携企画です。見えないが何かをする電気の不思議、電気を見える形にして楽しむ、応用した電気自動車の未来、と誰もが楽しめる企画にしました。

サイエンスアゴラへの出展は3回目、昨年の人気投票は5位でした。2種類の工作実験に130名を超えるご参加をいただきました。うまく出来ない悩んだ目が、うまく出来た時澄んで輝く目に変わる瞬間が印象的でした。約10年間に亘る小中高の児童生徒との試行の結果です。各場(アゴラ)を繋ぐ橋として、「輝く目」を増やしていきます。
  • 受賞理由:連携企画として、見えない電気への興味や、電気自動車の未来について、長年の活動のノウハウを活かして楽しめるよう工夫していました。来場者投票で第1位の評価を得ました。

サイエンスアゴラ賞Ea-417

カラーマジック!不思議な化学実験!
瀬田博さん(日本化学会 教育・普及部門 普及交流委員会)

「カラーマジック!不思議な化学実験!」ではヨウ素でんぷん反応を利用した「消える絵」、酸・アルカリによって色が変化する「色の魔法」など安全で簡単、そして楽しい化学実験を行いました。親子や中・高校生、教職を目指す大学生、小学校教員の約200名が参加、実験を体験しました。

日本化学会では普段から実験教室や化学クラブ研究発表などを実施するとともに、化学工学会、日本化学工業協会、新化学技術推進協会と一緒に「夢・化学-21」の夏休み子ども化学実験ショーの開催、さらに10月23日を「化学の日」に制定するなど化学の面白さ、楽しさ、社会への貢献などを知ってもらう活動に取り組んでいます。
  • 受賞理由:学会として日頃から社会活動を展開しており、蓄積したノウハウを活かした実験企画には親子、中高生、教員など幅広い参加者がありました。来場者投票でも上位の評価を得ました。

サイエンスアゴラ賞Ca-215

電気をつくる物理ゲーム館「エレキテルの広場」
小田垣孝さん(東京電機大学理工学部理学系物理学コース)

「物理学」ほど一般の人に嫌われる学問領域はないのではないでしょうか?そんな物理学に、小・中・高校生だけでなく一般の方も親しんでいただけるように身近なものを用いた物理ゲームを展示してきました。

5回目の出展となる今年度は、電磁気学の基本法則のいくつかを学ぶ三つのゲームを用意しました。子どもだけでなく、ゲームに熱中する付き添いの大人も多く見られました。1日の展示でしたが、来場者に大変気に入っていただいて、とってもよい励みとなりました。
  • 受賞理由:「物理学は嫌われがち」との認識のもとに、身近な「物理ゲーム」として、子供たちだけでなく保護者も熱中させる工夫がされていました。来場者投票でも上位の評価を得ました。

時間枠(シンポジウム・ワークショップ・ステージなど)の出展

時間枠の出展では、「目的意識を持った参加者が集えるホールや会議室など落ち着いた場所」を希望した企画を中心に、標準90分間の枠で、シンポジウム・ワークショップ・ステージ企画などが実施されました。
子どもや一般来場者の「人の流れ」のあるにぎわう場所では難しい、参加者とのディスカッションを深める工夫がみられました。出展者は多様で、市民有志、ボランティア・NPO団体、学会・研究機関、学校・教育関係機関などが、それぞれ多彩なテーマ・内容で企画を出展しました。主催企画・共催機関等の企画も時間枠で実施されました。
全体的な課題として出展企画ごとの「集客」があります。集客に成功した企画を見ると、事前のWeb告知での案内や受付の工夫、サイエンスアゴラ会場を回り関係ある終日出展企画にチラシを配布、高校生の参加促進を教員と連携して実施、など参加対象に応じた様々な工夫がみられ、集客手法についてのモデルケースとなりました。

サイエンスアゴラ賞Ab-609

見て!聞いて!かがく絵本の本読み隊がやってきた!パートⅣ
市川雅子さん(科学読物研究会)

テーマ「光と色」に沿って、科学工作→観察→双方向の科学コミュニケーション→実演・実験→本の読み聞かせやブックトーク、というサイクルをどんどん回して、偏光板や回折格子、LEDでの光の演示などを行いました。

テンポ良くオムニバス形式で、好奇心いっぱいの来場者と一緒になって科学を存分に楽しんだ90分でした。「おおっ!」との会場の反応に大感激。アゴラ出展で培ったノウハウは研究会会員の日頃の活動にもフィードバック、さらなる発展も遂げています。またアゴラで集ったほかの出展者との活発な交流の輪も広がっています。
  • 受賞理由:出展を重ね、今回は新たな出展形式で、スタッフ・参加者ともに多様な世代が絵本を通じて異分野をつなげる試みとなっていました。日頃の活動や運営方法も見本となるものでした。

サイエンスアゴラ賞Bb-755

シンポジウム♂「メディアとともに考える くすりの副作用」
佐々義子さん(くらしとバイオプラザ21)

薬の副作用に関する報道があると、患者さんや家族は不安になり、治療をやめてしまう人もいます。そこで私たちは、作成した冊子「メディアの方に知っていただきたいこと~くすりの副作用」をもとに、シンポジウムを開きました。

アゴラには初参加で不安でしたが、薬剤師、メディア、企業、患者さんなど多くの方においで頂き、副作用について知り、起こった副作用情報を最大限に活用してみんなで薬を育てる「育薬」について共に考える時間を持つことができました。とても充実した経験をどうもありがとうございました。
  • 受賞理由:情報技術を組み合わせたコミュニケーションの可能性が示されていました。事前のイベント周知などにも工夫があり、会場がほぼ埋まる盛況ぶりでした。内容・運営方法ともに、見本となる出展企画でした。

Ab-666

高校生によるサイエンスフェア
菅崎俊幸さん(埼玉県教育委員会)

サイエンスアゴラでの特設ステージと大宮ソニックシティに独自に設けたサテライト会場の高校生が、TV会議で研究者と熱い ディスカッションを行いました。またサテライト会場では、20校235名の高校生が科学教室や研究発表を行いました。TV会議は両会場とも高校生が司会を務めました。

テーマは「エネルギー」。 登壇した研究者3名(東大・筑波大・原研)の研究所を事前訪問した学校もあり、熱心に受け答えをする高校生の姿がみられました。遠方の会場からのアゴラ参加は新しい試みで、参加生徒にも興味深い体験になりました。

Ab-662

バイオミメティクス最前線~研究者とのワークショップ
細田奈麻絵さん(物質・材料研究機構、新学術領域「生物規範工学」)

新学術領域「生物規範工学」メンバーが最前線の研究紹介とワークショップを行いました。対話では主な対象者を高校生と位置づけ、Ca-251「アゴラ中高生ポスター発表会」などを企画出展したアゴラの「教員有志チーム」にファシリテーターをお願いしました。教育有志チームには事前の高校生への参加呼びかけやチラシ配布から連携いただきました。約50名の参加者の3割程度が高校生以下で、質問も専門的な内容や「科学者になるには」などさまざまでした。後日、生徒たちから感想文をいただき感激しました。

私たちは、Aa-024「生物はナノテクノロジーのアイデアの宝庫」にも出展し、デモンストレーションを含め、基礎研究から実際の製品までバイオミメティク研究を紹介して来場者との対話を深めました。

共催機関企画

Ba-731

″科学″を″技術″に変える場所。産総研に行ってみよう!
伊藤日出男さん(産業技術総合研究所 臨海副都心センター)

(独)産業技術総合研究所臨海副都心センターでは、研究成果の展示、体験イベントそして講演会などを通して研究成果の紹介と科学への啓蒙を行いました。

ロボットでは癒し系「パロ」とのふれあいや、「チョロメテ2」の演技が注目されました。体験イベントでは「はんこ名人」、「マイクロモビリティ」や「ノボレオン」に人気が集まりました。サイエンスアゴラという場の中で開催したことで、1500名を越える来場者や出展者の皆様と交流しました。

Cb-810

都産技研体験見学ツアー ~ものづくりの世界に触れてみよう~
秦由梨加さん(東京都立産業技術研究センター)

都産技研体験見学ツアーでは、二日間で約160名の方に、普段は見られない部屋を見学していただきました。「プラスチック成型加工室」では射出成形でできたブロックをお土産にしたり、「高電圧実験室」で雷の音に驚いたりと、参加したお客さまもとても楽しんでいました。初めて都産技研に触れた方も多いと思いますが、私たちが行ったアンケートでは97%のお客さまに「また参加したい」との声をいただきました。

今後も他の研究機関や大学とも交流しながら、科学を楽しむイベントでサイエンスアゴラを一層盛り上げたいと思っています。

Ab-618

おかね道 金銭感覚の国際比較
鈴木啓子さん(国際研究交流大学村(東京国際交流館、日本科学未来館、産業技術総合研究所臨海副都心センター)

留学生、研究者と科学コミュニケーターが協力して、お金と幸せの関係について考えるパネルディスカッションを行いました。日本を含むアジアと欧米から約50名が参加し、国を超えた多様な意見を交換しあいました。“科学コミュニケーションの場づくり“として、聴衆全体への質問や意見を聞くなど、双方向の対話を心がけました。

社会科学に言及した内容であることが参加者に評価され、今後の活動のトピックとして、この視点を取り入れていきたいと考えています。

Ab-603

シンポジウム 高校で学ぶべき「サイエンス」とは?
縣 秀彦さん(主催:日本学術会議、共催:(独)科学技術振興機構、日本科学教育学会、(一社)日本サイエンスコミュニケーション協会、(公社)日本天文学会、日本地学教育学会)

中等教育が抱える課題の解決に向けて、日本学術会議をはじめ関係機関・団体が横断的に議論を始めるためのキックオフイベントとして開催しました。

次期学習指導要領改訂に向けて、科学技術立国として必要な科学力のさらなる向上、および理工系大学に進学しない高校生にとっても魅力的かつエッセンシャルズな「サイエンス」を満たすことを目指し、高校生全員必修の高校理科共通科目の可能性とその中身について多角的に議論しました。次回の改定に向けては、分野間の時間の取り合いではなく「どんな能力を身に付けるのか?」という視点で考えることや、社会に開かれた議論に基づく次の改訂作業の重要性が参加者間で確認されました。

Cb-850

みんなの2030年
山本智子さん(内閣府)

青少年の科学技術への関心を深めることを主な目的として、若手や女性研究者による講演・セッションを実施しました。研究者の方々の話はたいへん好評で「自分の進路の役に立った」「自分も研究者の先生たちのように楽しいことで研究をやりたい」という感想が寄せられました。また、アフタートークとしてセッションの後に青少年と研究者が直接交流する時間を設け、青少年が研究者に日々の学習や進路について直接質問したり相談したりする場面も見られました。

内閣府では、引き続き次世代の科学技術イノベーションを担う若い世代の人材育成を推進していきます。
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みんなでつくる7連続ワークショップ
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サイエンスアゴラ賞授賞式
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サイエンスアゴラ賞授賞式
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