ビデオフィードバックを応用した創発的環境映像の活用
Aa-008

ビデオフィードバックの技法、数理アートの技術、およびプロジェクションマッピングの手法を応用し、計算し尽せない偶然性を保ちながら「そこに居る者」、「動く者」に反応して変化する新しい環境映像の可能性を訴える。プログラムを作り込んで表現する映像とは異なり、その場限りの偶然性を内包する変化は、海辺の波、川面の揺らぎのように、飽きさせずに人の心を穏やかにする。会場では、来場者の動きに反応する映像の体験コーナーを設けながら、街並み・競技場・暮らしの随所に新たな映像を散りばめることにより、計算されたデジタル映像の氾濫により、むしろ淡泊で味気なくなりがちな日常の景色に、深みと安らぎを与える提言を行う。