SCIENCE AGORA

震災5年目:若者が描く復興後の福島の未来と科学・技術
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東日本大震災後、5年が過ぎ,福島県で生活してきた児童・生徒の取り組み(震災・復興等の関連研究など)が国内外の各種イベントや研究会等でクローズアップされている。しかしそれは一面であり,原発事故後の本県の課題や震災からの復興などに向き合い,研究などに取り組んでこなかった若者の方が圧倒的に多いと思われる。本ブースでは,そうした「一般的な被災地の若者」の考えや取り組みに焦点を当て,彼らの現在と素朴な疑問を抽出することで,置き去りにされている被災地福島の現状や課題をとらえなおし,パネル展示で発表する。また,それ答える形で,被災地出身の大学院生が描く故郷の未来像やオトナ(本学研究者,県の試験研究機関,科学館など)が上記の若者の問いにどう答えるのかを震災後の取り組みなどを紹介し来場者と対話できる機会としたい。(ふくしまサイエンスぷらっとフォームspffの参加機関,福島大学附属環境放射能研究所・福島県試験研究機関・磐梯山噴火記念館他の研究内容や教育プログラムなどの展示)

企画提供者 ふくしまサイエンスぷらっとフォームspff
開催日 11/5(土)終日
会場 A会場(日本科学未来館)1階
形式 上演・展示
URL
備考 【共創テーブル実施企画】テーブル名A-2  11/5(土)14:05-14:55

開催報告

私たちはJSTの支援を受けて,平成20年に福島県の様々な施設と連携しながら多種多様な方法で科学に関心のなかった人たちを巻き込んでゆくSC活動をスタートさせました。■今回のサイエンスアゴラでは、東日本大震災後,「一般的な被災地の若者」の考えや取り組みに焦点を当て、彼らの現在と素朴な疑問を抽出することで、置き去りにされている被災地福島の現状や課題をわかりやすく提示しました。■東日本大震災と原発事故による汚染問題解決の道のりは,まだ遠くいのですが,県外では「原発廃炉」「除染作業」などというニュースを時折耳にする程度,また科学教育・理科教育分野では,一部高校生や学校の先生方の先進的な取り組みだけがクローズアップされて,意外と県内の課題は知られていないと思われます。■今回は福島の未来を考えたいという高校生と大学院生に彼らの取り組みと夢を語ってもらう場を設定し,併せて県内で各種調査研究に取り組む研究機関の方々にも彼らの取り組みについて来館者との対話を通じて現状を訴える機会としました。■高校生たちは,自らの考えを様々な来館者に説明するという初めての経験に戸惑っていましたが,やがて次第に自信に替わり,さらに調べてみたいという意欲へ,また本県出身の院生も終了後,もっと研究を深めたいとの探究心の向上へと「若者」の成長や変化を間近で見ることができました。

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