SCIENCE AGORA

物理ゲーム館「“反重力”滑空体」
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うすい紙の端にクリップを付けて下に落とすと、なんと前の方に滑空して数メートルも飛ばすことができます。そんな滑空体を作って、遠くへ飛ばしてみませんか。
地球上でものを落とすと、必ず下に落ちます。ものと地球の間に万有引力が働くからです。
しかし、鳥だけでなく、自然界には植物の種や哺乳類にも重力が働いているにもかかわらず、前方に滑空できるものが沢山います。
ワークショップでは、空を滑空する動物や植物(モモンガ、コーモリ、クマタカ、ツバメ、アルソミトラの種)を模した滑空体を作り、実際に飛ばしてもらいます。これまでの最長距離7m50cm を越える位遠くまで飛ばす、あるいはまっすぐ飛ばすのにはどうすればよいかを考えてもらいます。
最後に、何故落下させただけのものが前の方に飛ぶのかという不思議な現象を理学博士といっしょに考えます。この現象を利用して、1891年にドイツのオットー・リリエンタールは始めて空中を25m飛びました。この原理がグライダーの設計に生かされているように、自然界にはまだまだ利用できる多くの現象があるはずです。そんな現象に潜む法則を明らかにし、どんな技術に応用できるか考え、またどうしたら自然と共生できるのかを考えましょう。

出展者 科学教育総合研究所
開催日 11/16(土)10:30~12:00
会場 4階 テレコムアリーナ
形式 セッション(WSスペース)
備考

タイムテーブル

開催報告

   「物理ゲーム館」は、ゲームを楽しむ中で、不思議な自然現象の体験を通して、知的好奇心を高め、さらにその現象を説明する物理法則に触れて、子供達に理科や物理への関心を高めることを目的とした取り組です。
  今年度は、物理ゲーム館「“反重力”滑空体」を、ワークショップとして出展しました。滑空体(アルソミトラ、モモンガ、コウモリ、ツバメ、クマタカ)の形に切り抜いた紙やペーパークリップは、持っていた手を離すと下に落ちるだけですが、紙の先にクリップを付けて手を離すと、空気中を浮かぶようにして前に滑空します。まずこの現象を参加者に見せると、「なんで?」とみんなの目が輝きました。
  参加者各自に紙を切ってもらい、折り方、クリップの位置を工夫してもらい、できるだけまっすぐ、遠くに飛ばす工夫の中で、物理の法則を考えてもらいました。工夫を重ねて6m以上飛ばす人もいいました。
  最後に、落下させたピン球を傾けた板で反射させ、「作用・反作用の法則」を説明し、「なるほど」と納得してもらうことができました。
  初日の午前中で、参加者数は予定の半分の30名ほどでしたが、みんなとても熱心に取り組んでくれ、知的好奇心を高めるという出展の目的は達成できました。

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