SCIENCE AGORA

2021年11月3日(水・祝)7日(日)

《プレアゴラ》10月10日(日)11日(月)

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No.03-B1511月3日(水)15:00~17:00

カイコ・シルク~過去・現在・未来をつむぐ

Silkworms and Silk: Spinning the Thread of the Past, Present and Future

樹徳高等学校理科部 Jutoku High School Science Club

企画概要

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 近年、全国的に養蚕業・絹産業が衰退している。樹徳高校がある群馬県桐生市もかつては織物の町として栄えたが、最盛期と比べその規模は縮小している。地元の高校生として養蚕業・絹産業に貢献したい。

 群馬県桐生市内で新規参入も含め養蚕業・絹産業に携わっている方々にお話を伺い、カイコ・シルクの魅力にせまる。また、遺伝子組換えカイコや創薬分野(COVID-19ワクチン生産)などを含むカイコ・シルクに関する最先端の研究について専門家にお話を伺う。さらには来場者と一緒に養蚕業・絹産業(カイコ・シルク)に限らず持続可能な社会(サステナブルな社会)の実現や地方活性化について意見交換し、その未来について考えたい。

In recent years, the sericulture and silk industries have been declining nationwide. Kiryu City, Gunma Prefecture, where Jutoku High School is located, once prospered as a textile town, but its scale has shrunk compared to its peak. I want to contribute to the sericulture and silk industry as a local high school student.

We will interview people involved in the sericulture and silk industry, including some people who have moved to Kiryu City, Gunma Prefecture, and get to know the charm of silkworms and silk. We will also talk to experts about cutting-edge research on silkworms and silk, including the field of genetically modified silkworms and drug discovery (COVID-19 vaccine production). Furthermore, I would like to exchange opinions with visitors on the realization of a sustainable society and regional revitalization, not limited to the sericulture and silk industry (silkworms and silk), and think about the future.

登壇者プロフィール

樹徳高等学校 理科部 JUTOKU HIGH SCHOOL SCIENCE CLUB

樹徳高等学校は、絹織物(桐生織)で有名な群馬県桐生市にあります。

理科部は、課題研究テーマ「群馬の農業副産物こんにゃく飛粉・キャベツパウダーを与えたカイコ・シルクに関する研究」に取り組んでいます。

「サイエンスアゴラ」「日本蚕糸学会」「繊維学会」「高校生・高専生科学技術チャレンジJSEC」「高校化学グランドコンテスト」「化学クラブ研究発表会」等に積極的に参加しています。

伴野 豊 BANNO YUTAKA

九州大学大学院教授。九州大学はカイコのコレクションでは世界一で750種類ほどの色々な特徴を持ったカイコを保有している。そのカイコを安全に維持管理し、カイコの遺伝学を中心にした研究を行っている。カイコは飼育がし易いので生物学の研究や飼育観察するのにも適している。大学のカイコは希望者にも分譲しているのでご利用ください。文部科学省ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)カイコ代表者。

板野 ちえ ITANO CHIE

蚕を飼うところから、繭から糸を挽き、飾り糸車を作る、繭を精練して真綿にし、草木染めして糸にする、そのほかに、繭毛羽を使い、がら紡機で糸にし、草木で染め、手織りしてストールを織っています。このようにして、絹で遊んで頂く工房を運営しています。一日でストールを織ってもらう体験や草木染めの体験、手紡ぎ、座繰りなどの体験のほか障害者施設と連携し、ものつくりをしています。

川村 徳佐 KAWAMURA NARUSA

桐生市で4代目の老舗糸商である川村㈱の代表取締役社長も務める傍ら、地元不動産会社の経営者らと共にまちづくり会社を2019年に創業。市街地の空き家・空き地等の有効活用を進める地域再生事業と公共資産の民間活用を進める公民連携事業を柱にする。ネイチャーマテリアルであるシルクを基幹素材としてコスメ事業とアパレル事業を立ち上げたベンチャー企業、㈱NEXT NEW WORLDと共に養蚕事業を立ち上げた。

今氏 一路 IMAUJI KAZUMICHI

NEXT NEW WORLD IT+養蚕担当

かつて日本を盛り上げたシルクをサスティナブルの元に再考するため日本とシンガポールでNEXT NEW WORLDという会社を立ち上げました。

生産地桐生に拠点を起き、ITと養蚕を担当しています。

ファッションはもちろん、コスメ、昆虫食を開発中。

プログラム

15:00

オープニングおよび樹徳高等学校理科部紹介

15:05

機織り・藍染について

織物参考館「紫」

15:10

群馬県桐生市内で養蚕業・絹産業に携わる人々について

絹遊塾工房風花 板野ちえ氏

UNIT KIRYU株式会社 代表取締役社長 川村徳佐氏

株式会社NEXT NEW WORLD CTO 今氏一路氏

15:20

カイコ・シルクに関する最先端の研究について

九州大学大学院農学研究院 遺伝子資源開発研究センター 伴野豊氏

15:25

意見交換

テーマ(1) カイコ・シルクの魅力

テーマ(2) 持続可能な社会(サステナブルな社会)の実現

テーマ(3) 地方活性化

15:35

エンディング

出展レポート

企画概要の補足

普段から取り組んでいる課題研究「群馬の農業副産物こんにゃく飛粉・キャベツパウダーを与えたカイコ・シルク」について情報発信しつつ、地元で絹産業にかかわっている老舗や養蚕業に新規参入したIT企業や九州大学の先生(研究者・専門家)らと意見交換することができた。サイエンスアゴラを通じてつながることができた。今回シルク自体の価値を再発見することができた。理想を語るだけではなく、実際に日本の養蚕業・絹産業を本気で残そうとしている人たちの話は刺激になった。今後も地元の養蚕業・絹産業に高校生と一緒に関わっていきたい。

セッションで話し合った未来像

日本の養蚕業・絹産業の伝統・技術を活かしつつ、持続可能(サステイナブル)な社会の実現を目指した地方活性化。

セッションでの意見、論点

  • シルクの魅力について。
  • シルクは高級品ではなく、天然物であり、日常的に当たり前に使ってもいいのではないか。
  • 日本の養蚕業・絹産業の歴史について。
  • 日本の養蚕業・絹産業の伝統・技術を継承するにはどうすればいいか。
  • 日本の養蚕業・絹産業を活かして持続可能(サステイナブル)な社会を実現するにはどうすればいいか。
  • 日本の養蚕業・絹産業を活かして地方活性化するにはどうすればいいか。
  • 養蚕業・絹産業における日本と海外(中国・シンガポールほか)の違いについて。
  • 養蚕における人工飼料とはどういうものか。また、農業副産物キャベツパウダーとはどんなものか。
  • 地方移住について。
  • 昆虫食について。

セッションで出たキーワード

カイコ、シルク、養蚕業、絹産業、伝統・技術、桑、人工飼料、地方活性化、地方移住、日本、海外(中国・シンガポールほか)、持続可能(サステイナブル)な社会の実現、SDGs、昆虫食、農業副産物(キャベツパウダー・こんにゃく飛粉)

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