SCIENCE AGORA

2021年11月3日(水・祝)7日(日)

《プレアゴラ》10月10日(日)11日(月)

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No.03-B1711月3日(水)17:00~19:00

ゲームで森林保全を学んでみませんか?
ーLet’s enjoy forestryー

Shall we learn about forest conservation?-Let's enjoy forestry-

同志社・瓜生原葉子研究室6期生&ソマノベース
Doshisha University YOKO URYUHARA LABO the 6th & soma no base

企画概要

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日本でよく目にする土砂災害。森林の管理が適切になされていないことが大きな要因であることを知っていますか??私たちは、現在その土砂災害のリスクを減らすため、そして森林の適切な管理を目指すために森林保全活動を行っています。今回は、みなさんに森林の管理には欠かせない「林業」について知っていただく機会を提供するべく、「林業ゲーム」をご用意いたしました。このゲームでは、林業に関わるプレイヤーになりきってすごろくをしていただきます。ゲームを楽しみながら、森林保全について一緒に学んでみませんか??

In Japan, we see Sediment disasters many times. The major factor is poor forest management. We are currently engaged in forest conservation activities to reduce the risk of sediment-related disasters and to aim for proper forest management. This time, we made "Forestry Game" to provide you with an opportunity to learn about "Forestry", which is indispensable for forest management. In this game, you will be a "SUGOROKU" player who is involved in forestry. Why don't you enjoy the game and learn about forest conservation together??

登壇者プロフィール

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瓜生原ゼミ生 Uryuhara Seminar students

同志社大学瓜生原ゼミの学生です。私たちは人の行動変容について研究し、それを社会へ還元しています。今年は、土砂災害の防止を目的に、災害に強い山づくりのための森林保全活動しています。

組織紹介動画リンクhttps://youtu.be/nX5ZBOisUI8

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瓜生原 葉子 Uryuhara Yoko

同志社大学商学部准教授,ソーシャルマーケティング研究センター長。

博士(経営学)。日本学術会議連携会員,欧州経営学会理事&日本代表などを兼務。

2021年4月「ソーシャルマーケティング研究センター」創設。

Social goodな行動を増やすアプローチ方法を学際的・重層的・創造的に研究し,その知見を社会に実装することで,社会課題の解決・SDGsの達成に寄与することを志しています。

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奥川 季花 Okukawa Tokika

高校時代に地元で紀伊半島大水害により被災したことがきっかけで、災害リスクの低い山づくりをしたいと思うようになり、現在は災害リスクの低い山づくりを目指し設立した(株)ソマノベースの代表取締役をつとめる。
「MODRINAE」を発表し、林野庁補助事業のWood Change Awardにてブロンズ賞を獲得、その後同製品にてクラウドファンディングを成功させる。
造林業を営む(株)中川にも勤務。

プログラム

17:00

① 森林保全の説明(10分)
森林保全に関する基礎的な知識を参加者の方へ説明します。また、森林保全と林業との関わりや、現在林業界が抱えている課題などをパワーポイントを用いて説明しようと考えています。

② 森林保全ゲームの説明(10分)
ゲームルールや内容の解説を行います。

③ 森林保全ゲーム(40分)

④フィードバックや対話時間(20分)

参加者には5人前後のブレイクアウトルームに入ってもらい、ズームを用いて森林保全ゲームを行います。

出展レポート

企画概要の補足

近年、日本では豪雨・土砂災害の激甚化と多発化が進んでいる。1時間当たり50mm以上の降雨がここ10年で1.4倍、2010年までは年平均1000回の土砂災害の発生だが、2010年以降は年平均約1500件にまで増加している。また日本は国土の7割が森林で、約60億haもの森林蓄積量がある一方、林業経営体は5年前か19%減で約1万事業体である。つまり山林管理の実施母体が減少しており、土砂災害リスクを下げるための森林管理を行うことが難しい現状にある。社会的にもSDGsやCOP21により環境配慮に対する意識が企業や国民の間で高まっており、林業による山林保全やそれに伴った災害リスクの減少が期待される。そのような背景の中、いかに山の保全や管理を行う担い手を確保するかが林業業界や国、自治体の間でも課題として認識されており、特に若い人材の確保や林業への関係人口の創出が課題解決に必要不可欠である。

我々は今回、若い世代に林業界や森林について興味を持っていただき、森林の関係人口創出、また林業の担い手の育成に繋げたいと考えこの企画を実施した。また、ソーシャルマーケティングという手法を使用し、どのような知識が森林や林業への関心を促すのか、関与に繋がるのかについてリサーチし、今回の「林業ゲーム」を構築している。サイエンスアゴラの参加者への事前事後アンケートにより、今後林業界として人材確保をする際にターゲットに伝えるべき知識やイメージは何なのかを明確にすることで、業界としてより効率的な担い手確保に繋がる点において、意味があると考える。

セッションで話し合った未来像

持続可能な社会の構築:

  • 土砂災害リスクの低い山林が多く存在し、人々が安心して暮らせる社会
  • 今ある森林が後世に引き継がれ、将来生きる人々が自然豊かに暮らせる社会
  • 日本に古くから根付く林業という産業が、人々にとって身近で皆が関わることができ、この先も森林保全を行う重要な仕事として受け継がれていく社会

セッションでの意見、論点

  • どうすれば、森林保全について関心がない人が興味を持つようになるのか。
    ―日常生活に木材や自然に触れる機会が多く存在することを知ってもらう(身近だということを認識してもらう)。Ex)スターバックスのストローが紙ストローであることやトレーが廃棄されるコーヒー豆と木でできたものだということ等。
  • 森林保全に興味を持っていただけるようなイベントとは。
    ―エンタメと森林の掛け合わせを考える。Ex)キャンプ×森林、読書×森林、映画×森林等
  • そもそも林業は、木を切って加工するだけの仕事なのか。山林の活用をするということも林業であり、幅広くとらえるとより身近なものだと認識できる。
  • 山がもともと嫌いだったが、自然は山に行かなくても体感できたり、都会の生活を送りながらも山を保全することや防災に寄与する活動があることを知って、参加者自身も保全に関わりたくなった。 等

セッションで出たキーワード

林業、森林保全、SDGs、災害対策、企業のSDGsに関する取組、紙ストロー、リサイクル、林業ゲーム、キャンプ、森で読書、森でサバイバル、動物と森の関わり、森を使った新しい事業アイデア、ボランティア、IT×林業、水も貯蓄する場所、生活と山づくりの関わり、子ども達への森林教育 等

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