SCIENCE AGORA

震災から5年~いのちを守るコミュニティ~
Ab-121

English

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震から5年が経過しました。この地震に端を発する東日本大震災は20年前の阪神・淡路大震災と比べても、その被害が非常に大きなものでした。そして、この大震災は「いのち」の大切さを改めて問い直すとともに「いのちを守る力」の弱さを痛感させるものでもありました。

今回、阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震において、被災地での支援、コミュニティ再生や防災教育など、さまざまな視点で取り組まれている「いのちを守る」活動について紹介します。さらに、これからの社会を担う中高生からも現在行っている防災・減災の取り組み、思いを伝えてもらいます。

未来社会にどのようなくらし・コミュニティのかたちを求めるか、どのような価値観で社会をつくるかという視点を基軸に、防災・減災に関する各地の活動・取り組みを振り返り、できたこと、できなかったことについて、対話を通して共有する場になることを願っています。

企画提供者 大阪市立大学 都市防災教育研究センター(CERD)
東北大学 災害科学国際研究所(IRIDeS)
開催日 11/6(日)13:30-15:00
会場 A会場(日本科学未来館)7階 未来館ホール
形式 シンポジウム
URL
備考 同時通訳あり

開催報告

詳細はこちら

登壇者の紹介

アゴラ市民会議「どんな未来を生きていく? ~AIと共生する人間とテクノロジーのゆくえ」

森 一彦(大阪市立大学都市防災教育研究センター 所長)
1999年大阪市立大学大学院生活科学研究科助教授を経て同教授 。2015年3月より都市防災教育研究センター所長。「いのちを守る都市づくり〔アクション編〕みんなで備える広域複合災害」2013年、他多数。中部建築賞、日本認知症ケア学会石崎賞、日本人間環境学会奨励賞、日本都市住宅学会賞業績賞など。専門分野は、建築計画、福祉環境デザイン学。子ども、障がい者、高齢者などの災害弱者を含む住民と防災リーダー、消防士、医師、福祉士、教師、学生が協働して取り組む 「いのちを守る都市づくり」を展開しています。

アゴラ市民会議「どんな未来を生きていく? ~AIと共生する人間とテクノロジーのゆくえ」

室崎 益輝(兵庫県立大学防災教育センター センター長)
1944年兵庫県に生まれる。京都大学建築学科卒業。神戸大学教授、消防研究所理事長、関西学院大学教授などを経て、現職。日本火災学会会長、災害復興学会会長、地区防災計画学会会長、消防審議会会長、ひょうごボランタリープラザ所長、海外災害援助市民センター副代表などを歴任。建築学会論文賞、火災学会賞、防災功労者総理大臣表彰、神戸新聞平和賞などを受賞。著書に、ビル火災、地域計画と防火、地震列島・日本の教訓など。

アゴラ市民会議「どんな未来を生きていく? ~AIと共生する人間とテクノロジーのゆくえ」

中鉢 奈津子(東北大学災害科学国際研究所 特任助教)
愛知県出身、京都大学文学部地理学科卒。フルブライト奨学生としてアリゾナ州立大学大学院で学び、カナダ・クイーンズ大学にてPh.D.取得。在ホノルル日本国総領事館広報文化班専門調査員を経て、2014年より東北大学災害科学国際研究所広報室特任助教。元々の専門は社会科学(人の移動・行動)であるが、現在は災害・防災に関する研究の広報、特に、学術とメディアの連携による科学コミュニケーションに取り組む。

アゴラ市民会議「どんな未来を生きていく? ~AIと共生する人間とテクノロジーのゆくえ」

吉田 大介(大阪市立大学都市防災教育研究センター 研究員)
大阪市立大学大学院創造都市研究科後期博士課程修了・博士(創造都市)。JICA青年海外協力隊(フィリピン・コンピュータ技術師)、帝塚山学院大学准教授を経て創造都市研究科准教授。学術情報総合センター、情報基盤センター、都市防災教育研究センターの研究員を兼任する。高精度な衛星測位技術に関する研究に従事し、位置情報や空間情報科学の応用研究としてICTを活用した防災・減災に関する教育・研究を進めている。

アゴラ市民会議「どんな未来を生きていく? ~AIと共生する人間とテクノロジーのゆくえ」

藤見 俊夫(熊本大学大学院 先端科学研究部 准教授)
京都大学大学院農学研究科博士課程・博士(農学)。学術振興会特別研究員、京都大学防災研究所COE研究員、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学客員研究員を経て現職。熊本大学大学院自然科学研究科附属減災型社会システム実践研究教育センター准教授を兼任する。行動経済学に基づく防災・減災政策、科学的不確実性下のプロジェクト評価、災害に対する世帯の適応行動分析について研究を行っている。

アゴラ市民会議「どんな未来を生きていく? ~AIと共生する人間とテクノロジーのゆくえ」

三田村 宗樹(大阪市立大学都市防災教育研究センター 副所長)
地質学を専門分野とし、これらの大阪を代表フィールドとして、都市とその周辺に分布する第四紀の地層と都市地盤の研究を行っています。また,東アジアのデルタ地帯に立地する都市とその周辺域の災害・環境問題の解明に向けた研究を進めています。地盤研究の視点から,地域の災害リスクをコミュニティとともに考える防災への取り組みも行っています。

大阪市立瓜破西中学校
瓜破西中学校は、昭和49年4月、瓜破中学校から分離・新設するかたちでスタートしました。校訓は『希望あれ こころあれ 学びあれ』です。「よりよい集団づくり」を通して、学ぶ力と前向きな意識の育成を推進しています。

アゴラ市民会議「どんな未来を生きていく? ~AIと共生する人間とテクノロジーのゆくえ」

東田 豊彦(積水ハウス)
1992年積水ハウス㈱入社以来,主に戸建て住宅の躯体構造設計,開発,研究に従事する。1995年阪神・淡路大震災では多くの建物倒壊を目の当たりにし,地震に強い住宅の必要性を感じ,免震住宅や制震住宅を開発した。このとき自身はたんすの下敷きになる経験をした。 2011年東日本大震災では強い家だけでなく被災後自宅で暮らしを続けることの大切さを学び,ハード面だけでない暮らしの中の防災を活動の一つとして未来のリーダーとなる子どもたちへのワークショップ等を続けている。

宮城県多賀城高等学校 災害科学科
仙台市の北東部に隣接する史跡の街,多賀城市に昭和51年に創設された全日制普通高校で,各学年7クラス(280名)編制の共学校である。平成28年度には,1年生1クラスが「災害科学科」と学科転換され,防災教育のパイロットスクールとしての役割を担う。キャンパスは,JR仙石線下馬駅より徒歩20分の距離にあり,周辺には,東北歴史博物館,東北大学未来科学技術共同研究センター,東北学院大学工学部,陸上自衛隊多賀城駐屯地,国土交通省東北地方整備局,海上保安庁第二管区海上保安本部,制御システムセキュリティーセンターなどがある。防災教育関係では平成26年の国連防災世界会議のパブリックフォーラムではグッド減災賞金賞を,平成28年には防災甲子園優秀賞などを受賞しているほか,自然科学分野での発表受賞も多い。県内の大学にとどまらず,県外の大学やJAXA,JAMSECなどの研究機関との連携協力が図られている。また,現在ユネスコスクールに加盟申請中であり,平成28年度から2年間文科省より「情報教育推進校(IE-School)」に指定された。

page top